仕事がらみで、ベラルーシの首都はミンスクへ行くことになりました。ミンスクってどんなところ？なんか怖そうだけど、危ない目には遭わないよね。と、行く前はガクガクブルブル状態。8月から準備を始め、インターネットのサイトを頼りに情報を集め、旅行代理店で観光ビザの発給とバウチャーの手配をしてもらうことにしました。
ところで、なんの仕事だって？？それは内緒。
モスクワ経由が費用も一番安いし、時間もかからないのだけれど、ベラルーシ旅行の初心者にも安心と言うことと、3年ぶりにウィーンを楽しんでこようという魂胆によってオーストリア航空によるウィーン経由にしました。ミンスクに行くにはもう一つフランクフルト経由という手もあるのですが、フランクフルトで一泊しなければならないため、特別な事情がなければ現実的な行き方ではありません。
かくして、またまた、ヨーロッパ一人旅と相成るわけでした。留守番のかーたんごめん。

早朝5時起床。いつものこととて、朝食は摂りません。雨が強く降っています。かーたんも起きてきてくれました。荷物と、パスポート、航空券を持ったかしっかりチェックして家を出ます。下北沢までタクシーで行くことにし、表通りまでかーたんが傘をもって送ってくれました。いつもながら優しいかーたん！新宿から成田エキスプレスに乗りますが、満員状態です。千葉のあたりで車内販売が回ってきたので恒例の赤ワイン400円也を買って旅の前祝をします。ところで、インターネット上でたくさんの海外旅行記が出回っていますが、どうも旅の出だしをはしょったものには興ざめです。できることなら前の晩の情勢から････たとえば晩御飯を何を食べたかとか・・・・書いてほしいのに、ひどいものになるといきなり目的地のホテルから旅行記が始まります。旅は出かける前のあのわくわく感がなんとも言えません。願わくば、せめて空港へ行く道中の描写から始めてほしいものです。成田に8時過ぎに着いて、チェックイン。航空券を係員に差し出すとマイレージはいかがですか？と聞かれました。何気に仮カードを作ってもらいましたが、その後またウィーン経由でミンスクに行く機会があったので、おかげをもって現在1万8千マイル貯まりました。何事も試してみるものです。さて、出国手続きえお済ませ、毎度のこととてカフェで生ビール大をあおって、免税店を冷やかし、定刻通りOS52の機上の人となるのでした。

オーストリア航空エアバス340。機体が小さい。個人 用モニターもない！

機内食。画面が欠けちゃいました。ビーフかな？オーストリ アだったら、白ワインだよね。

謎の茶人。一服、仕ります。空飛ぶ鈍翁の如し。

煎茶もあります。本格的にボーフラで。空飛ぶ売茶翁 の如し。

さて、飛行機は無事、離陸して、期待の機内食。アペリティフにウィスキーソーダ。食事のチョイスはビーフのハッシュ。飲み物ヴァイス・ヴァイン。単調な飛行機内では、食べることと飲むことだけが楽しみです。ところが驚き、隣の席の人がおもむろに茶道具を取り出すと、なんと！抹茶を点て始めるではありませんか。しかも抹茶のみならず煎茶までも！オカブも写真を撮らせてもらって、すっかり打ち解け、ありがたく、一服、一煎頂戴いたしました。
さて、お茶を飲んだにも関わらず、胃の具合が重くて、ヴァッサー・ミット・ギャスばかり飲んでいました。何回目かにギャレーに取りに行くと、「また、あなたはスパークリング・ウォーターばかり飲んで！」とアテンダントにからかわれてしまいました。
死ぬほど長いフライトの末、やっとのことでウィーン・シュベヒャート空港に着きました。ところが、なんとミンスク行きのOS689が1時間遅れということです。ガーン！！ただでさえ長い4時間のトランジットが5時間に・・・・もう、へとへとで死にそうです。

寒々としたミンスク行き待合室。1時間遅れ。勘弁して ください。

ついに、21:15ティロリアン航空運行の小さな機体は未知の国、ベラルーシに向けて飛び立ちました。ミンスクに着いたのは０：００過ぎ。機を降りて古ぼけたバスでターミナルへ。さてここからが超難関だと思っていました。まず、ベラルーシ特有の強制加入の健康保険。ところが難なく英語が通じて、手続き完了。そしてパスポート･コントロール。いかにもロシアという制服・制帽の係官には緊張しましたが、念入りにパスポートとビザをチェックされただけで、解放されました。そして、インターネット上ではいろいろ怖い情報が書いてあった通関も、そもそもカウンターを通ることもなく空港出口へ。初対面の出迎えの二人には、私の服装の特徴をメールで送っていたので、すぐにそれと分かりました。車で30分ほどすっ飛ばして「プラネタ・ホテル」へ。二人がチェックインをやってくれます。「スパシーバ」
部屋へ入るなり、荷物を解く気力もなく、どっとベッドへ倒れこみました。午前3時を過ぎています。もう精も根も尽き果てました。

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